動画ポストプロダクションで思った事

写真のRAW現像と同じイメージで特攻したらかなり無理があることが分かった。 Sony α6400の8-bit FHD 120fpsだとjpegレベルの現像しかできない。 なので、露光は撮影時に合わせておかないとポストプロダクションでは救えないことが分かった。 日中撮影前提で、ProfileはCine4。 S-Logは8-bitでは無理だと個人的には思う。

  • 120 fps / T250 固定 (フレームレートとシャッタースピードは、fps x2 = Tにしておかないと自然な残像が出ない)
  • Fは、ヒストグラムを見ながら設定。 日中だとF4.0-F8.0の間で設定。 日陰に入れば、F1.4の場合もある。
    ヒストグラムで確認しないとポストプロダクションでかなり苦しむ。
  • それでも白飛びする場合はNDフィルターで調整。

この設定でも、Dynamic rangeが狭いので白飛びする部分が出てくるが、主役の人物がしっかりと映っていれば問題ない。 Davinci Resolveのwork flowもある程度固定化してくる。 ノード順に

  1. Printer Lights – 特定の色だけ強く出ている場合があるので、それを調整(1-2 click程度)。
  2. Primaries – ContrastとOffsetを使って、黒は黒、白は白、肌の色は肌の色を出しておく。 特に主人公が黒つぶれ、白つぶれしないようにする。 それでどこかが黒・白つぶれしてもそれは機材の限界と諦める。 まず、ここまで全部のカットでPrinter LightsとPrimariesを設定して通して基本設定を行う。
  3. Secondaries / Skin – Layer nodeでつなげる。 Secondariesはほぼ使わないが、SkinはMaskして顔を中心に選択。 ここで、女性の場合はMidtone Denoise(-15.00ぐらい)する。 ここで色調整や輝度調整を行うと後で無理がでる。 あくまでDenoiseだけと、肌の色が肌の色になっているか確認もする。
  4. Teal / Orange Correction – Correctionなので、次のLookをやってから。 LookでTeal色が強く入るので、Shadowで色をOrange側にちょっと戻して、MidtoneでOrangeを若干入れる。 これもほんのちょっと。
  5. Teal / Orange Look – WheelでLiftでTeal側、GammaでOrange側に振る。 振りすぎると破綻するので、気づかない程度。 後のLook AdjustmentでSaturationを上げると自然と色が出るのでちょっとで良い。
  6. Details – Sharpnessの追加。 Denoiseで肌を滑らかにしているので、あまり強くかけないで46-47程度でLevel 1-3で調整。
  7. Look Adjustment – Spine CurveでContrastを再調整とSaturationを上げる。 感覚的には55-65。 ここでTeal / Orange Lookが強くでるので、Saturationで調整。
  8. Glow – Davince ResolveのEffect。 Softlightでattributeを全部左に振って強さは調整。 0.200-0.300ぐらいだと思うが動画次第。

これで一回H.264のMasterレベルで書き出す。 それで通しで見てみる。コントラストに問題ある場合は、Primariesで強くかけ過ぎの場合あり。 ちょっとPrimariesのContrastを落とすと無理なく収まる。 色々とマスクしたりと技はあるが、ノイズがのったりと上手くいったためしがない(単に技術不足だと思うが…)。

Film/Cinema LookとかYouTubeでやっているが、使っている機材も違うしプロは12bit/RAW撮影なので、機材的に難しい。 出来る範囲でやれることを認識して撮影した方が良いし、必要になれば機材のアップデートをすれば良い話。

以上