競合・自分・お客様から見る自分の価値とは?

5回に分けて、モデル探しをどうすべきか小難しく語ったポストです。

  1. ポートレート撮影のモデル(被写体)をどうやって見つけるか?
  2. 自分が提供出来る価値ー私の撮影スタイルとは
  3. 競合・自分・お客様から見る自分の価値とは?
  4. モデルサーチ、必要なときには有償化
  5. 持ち出す金額はいくらか? 有償化への道はあるか?

はじめに

  1. ポートレート撮影のモデル(被写体)をどうやって見つけるか?
  2. 自分が提供出来る価値ー私の撮影スタイルとは
    の続きです。

趣味なんだから自分の好きな写真で良いんですが、モデルさんを撮影するためには、モデルさんに撮影OKをもらえるように他者にない区別化要素が必要です。 それを競合、自分、お客様の視点から撮影スタイルの確立をして行きます。

競合

写真を撮ることで対価を得る人たちです。 同じ趣味で写真を撮る人から、プロのカメラマン、写真スタジオ、派遣型カメラマン、スマホを持っている自撮りする人たちも競合になります。 その中で自分をどう区別化して行くかが、モデルさんから撮影OKをもらえる鍵になると思います。

自分の優位性はどこにあるでしょうか?

  1. プロ (写真スタジオ、派遣型含む) – 価格
  2. 趣味型 – 写真の独創性
  3. スマホ自撮りユーザー – 写真のクオリティ

自分が不利な点はどこにあるでしょうか?

  1. プロ – 整備された環境と完成された技術力と多彩なサービス、日程の組みやすさ
  2. 趣味型 – 自分とは異なる独創性、資金力(趣味として投入出来る金額)
  3. スマホ自撮りユーザー – 時間の制約

本来はもっと図示化して見せるのですが、プロと趣味型の間に機会がありそうです。

  1. プロほどのサービスや技術力はないが、価格面で優位に立てる。
  2. 大人の趣味としてある程度資金を投入してスナップ写真とは異なるポートレート撮影が出来る。

こんな分析が出来そうです。 コンデジがスマホに駆逐されたように、撮影レベルもコンデジレベルだとカメラマンも駆逐されてしまいます。 プロほどの機材や時間を投入することは出来なくても一般消費者よりは高い技術力が必要とされます。

自分

自分自身はどうでしょうか? いままでfacebookに食べ物の写真しか上げてないのに、ポートレートが撮れるでしょうか?

  1. 十分な撮影機材を持ち合わせているか?
  2. 自分のポートフォリオを載せたりデータの受け渡しをするウェブサイトを持っているか?
  3. instagramやtwitterなど、自分の写真スタイルを表現するようにクリーンアップされているか?
  4. Adobe Lightroom/Photoshopなど、自分の作品をさらに区別化するためのソフトウェアやハードを持っているか?
    または、使えるか?
  5. Picture Boardで集めた写真が撮れるような十分な撮影技術を持ち合わせているか?
  6. インフルエンサーとしての地位を確立しているか(私はシテナイネ)?

この視点で見てみると、必要なアクションが分かってきます。

一般消費者と区別化するための十分な機材と技術を有しているか」が最低ラインになり「どこまでプロカメラマンに近づけるか」が重要になります。

機材の購入から照明機材の扱いなどある程度学習が必要な物もあります。 言葉は悪いですが、近所のお姉さんを撮るだけなら誰でも出来るわけです。 自分が有する機材、ソフト、そして技術が競合を区別化するだけの物か判断する必要があります。 なければ、トレーニングや自分で勉強するなど学習が必要になります。

お客様(モデルさん達)

ここで、お客様をグルーピングする作業、セグメンテーションを行います。 なぜなら全員のモデルさん達をターゲットにしても非効率なだけだからです。

  1. 若い女性
  2. 若い男性
  3. コスプレイヤー
  4. 30代女性
  5. 中年男性

分けようと思えば幾らでも分けることが出来ます。 年齢や性別だけでなく作品のスタイルで分けても良いかもしれません。

  1. 屋外ポートレート
  2. 室内ポートレート
  3. 作品撮り
  4. グラビア
  5. ヌード

私の場合だと、若い女性、男性、室内ポートレート、作品撮りといったセグメントにはまるモデルさんがターゲットになりますが、若い女性からの評価は良くなく、男性中心になります。
それは純粋に

  1. 作風が若い女性に受けが悪い。
  2. 室内撮影で若い女性は初回撮影しづらい。

からです。 私のポートフォリオを見れば、男性が圧倒的に多いのはこう言った理由があります。 また、30代後半にさしかかる女性は陰影の強い私の作品だと年齢が見た目以上に強調されるので、基本的にはお誘いはしていません(例外あります)。

最初の記事に書いたように、撮影会ではセグメンテーションしてターゲット化したモデルさんに自分の撮影スタイルや価格が受け入れられるかが判断出来ないのです。 私は依頼を否定されて(100%ガン無視ですが)、「なるほど、この依頼はこのセグメントには受け入れられないんだな」と軌道修正をします。

依頼の否定は失敗ではなく、正しい顧客セグメントへの軌道修正」と捉えるべきです。

こうやってモデルさん(お客様)をセグメンテーションして、依頼をして行くのですが、

  1. 競合と比較して魅力的・競争力のある内容になっているか?
  2. 競合と比較して競争力のある価格設定になっているか?
  3. 正しい顧客セグメントにアプローチしているか?

というのが鍵になります。 モデルさんから見て納得のある内容だと「被写体になっても良いです」という返事が返ってきます。 それを証明するのがポートフォリオになります。

こうやって自分の撮影スタイルと合わせて価格などの条件設定をして行くのですが、ポートフォリオがないときやSNSでのモデルサーチが上手く行かないときはどうすべきでしょうか?

次は、「モデルサーチ、必要なときには有償化」です。

2021年6月2日 ー 初版