ポートレート撮影のモデル(被写体)をどうやって見つけるか?
5回に分けて、モデル探しをどうすべきか小難しく語ったポストです。
- ポートレート撮影のモデル(被写体)をどうやって見つけるか?
- 自分が提供出来る価値ー私の撮影スタイルとは
- 競合・自分・お客様から見る自分の価値とは?
- モデルサーチ、必要なときには有償化
- 持ち出す金額はいくらか? 有償化への道はあるか?
はじめに
50歳が視野に入ってきたおじさんが、結構正直に話します。 異論や反論あるかもしれませんが、マーケティング視点で趣味をやってきて見た筆者の体験論だと思ってください。 何個かのポストに分けて語っていきます。
モデル探しは大変
趣味で写真を撮っています、特にポートレート(職業カメラマンではないです)。 未だポートレート撮影のモデルを探すのに苦労していますが、始めた頃よりは簡単に見つかるようになりました。 ただ、それでも依頼数(モデルになってください)に対する承諾数(いいですよ)は約25%です。 この中には報酬化している案件(モデル料を支払う)も含まれるので、相互無償という案件は15%ぐらいまで下がります。 さらに言うと相互無償といってもカメラマン側が負担する分があるので、持ち出しが多いです(ここら辺は別の記事で具体的な金額を出します)。
協力者依頼から価値提案型へ
こちらからの依頼に対して25%に上げるだけでも結構大変でした。
特に著名な写真家でない限りある意味パラダイムシフトが必要だと思います。
「私の芸術作品/趣味に協力してくれる人はいませんか?」
から
「お客様(モデル様)に対してこう言った撮影・作品が提供可能です」
という価値提供・提案が必要になると思います。
SNS等で「モデル・被写体」になってくれる人たちは、被写体になることで価値を提供しています。
その時点で有償です。
- 著名度・影響度が高い(フォロワーが多い)
- 容姿が整っている
- すでにモデルとして収益化出来ている
などで、彼らの価値は高くなります。 多分、相互無償はこの時点で難しくなります。
- 被写体を始めてみたいのでカメラマン募集
の方にようやく相互無償を検討して頂けるのではないでしょうか?
ただ、それでもモデルさんの有限の時間をある程度提供してもらうわけですから、それに見合う価値提供が必要になります。それは、何でしょうか?
競合、自社・自分、お客様、市場、価格、プロモーションチャネルから導き出す区別化戦略
真面目にマーケティング視点で話をすると、競合、自社・自分、お客様、市場、価格、プロモーションチャネルの視点で自分が提供出来る価値とその価格付けを行います。 また、面倒くさいこと言い出したなこのじじいと思うかも知れませんが、商品やサービスを提供するときの鉄板コンセプトなので避けて通れないと思います。
- 競合 ー 他のカメラマンですね。 街のカメラスタジオや派遣型カメラマンも含みます。
- 自社・自分 – 私たち趣味カメラマンです。
- お客様 – モデルさん達です。
- 市場 – 写真撮影で報酬を受ける市場です。
- 価格 – 競合や派遣型カメラマンサイトから導き出す自分が提供出来る競争力のある価格です。
- プロモーション – どうやって自分の価値やサービスを宣伝するかです(投資)です。
この分析をすると、自分がどういう写真を撮って価値をどれぐらいの価格で提供すれば、モデルさん達がこちらからの撮影依頼に応えてくれるか導き出すことが出来ます。 どうやって自分を他のカメラマンから区別化して行けるかの材料になります。
撮影会について
別のポストにしようかと考えましたが、そのポストだけ切り出されて誤解されるのがいやで、このポストに記載しますが、撮影会での撮影は私個人的にはカメラマンとしての価値向上に寄与しないと思っています。
その理由は、
- モデル側からのカメラマンの提供価値認識がない。 参加カメラマンは大切なお客様。
- 主催者側からすれば、単なる一般消費者。
撮影会のモデルさんや主催者側からすれば、参加カメラマンはお金を払って頂ける大切なお客様です。 そこにはカメラマンの写真を見て「いい・わるい」の判断がないのです。 別の記事で言及しようと思いますが、断られることで自分の撮影スタイル(提供出来る価値)が、どの顧客セグメントに合致するかの判断が出来ないです。 撮影会に5,000円払うなら5,000円で個撮依頼を有償モデルサイトでやってみるべきです。 趣味で撮影会に参加している人はそれで良いと思いますが、提供価値向上にはあまりやくに立たないと思います。 手早く自分のポートフォリオを作るのには良いかも知れませんが、自分の撮影スタイルには繋がらない可能性があります。
次は、「自分が提供出来る価値ー私の撮影スタイルとは」 です。
了
2021年5月31日 初版